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二つの目 [2021/04/06 18:09] 127.0.0.1 外部編集 |
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- | ====== 二つの目 ====== | + | |
- | 季節はずれでスマンが、冬のある日、近所の山にある池に行った。 | + | |
- | 夕方頃になった。暗くなり始めたので急いで車に戻ろうと、歩いて5分程の距離を歩いた。 | + | |
- | その道は鬱蒼と木々が生い茂って昼間でも薄暗い。 | + | |
- | 夕方ともなると、真っ暗と言えば言い過ぎかも知れないが、かなり暗い。 | + | |
- | その時・・・、真冬の寒さの中、ある場所を通った瞬間生暖かい空気が顔にあたった。 | + | |
- | 同時にただならぬ危機感を感じた。 | + | |
- | 顔を上げてはいけない。本能でそう思った。 | + | |
- | 木々の生い茂る遊歩道脇の山の斜面に何かの気配を感じながら、 | + | |
- | しかし、けっしてそちらを見る事はなく足早に車に向かった。 | + | |
- | 斜面の草木が不自然にガサガサなっている。 | + | |
- | (クマは生息していない地域です。) | + | |
- | 内心焦りながらも、やっと車に到着して そそくさと乗り込んだ。 | + | |
- | その時気づいた。 | + | |
- | 車がその山の斜面の方に向かって停まっていることを。 | + | |
- | エンジンをかけ、ライトを付けた時、人間でもなく野生動物でもない | + | |
- | 2つの目がライトにうつしだされた。 | + | |
- | 体は見えなかった。 | + | |
- | 全身に鳥肌が立った。 | + | |
- | 車を動かしてなんとか走り出した。 | + | |
- | それは後を追って来ることは無かった。 | + | |
- | 車にも不調はなかった。 | + | |
- | あれはなんだったのだろうか・・・。 | + |