心霊系怖い話に近いですが、得も言われぬぞっとする怖い話です。
友人は4年前まで練馬区のOに一人で住んでいた。
12月も半ば過ぎた頃の明け方、彼女は妙な音で目を覚ました。
「パン…パン…」
と、ずいぶんな人数が一糸乱れず手を打ち鳴らすよう音が窓の外から聞こえてくる。
彼女はしばらくの間その音を聞くともなしに聞いていたそうだ。
時計を見ると4時少し前。外はまだかなり暗い。
彼女はベッドの中で
(ああ、ずいぶん大勢通るんだな、うるさいな~)
とぼーっとしていたが、次第に
(ん?…何か…これは…変だ。)
と思い始めた。
彼女のアパートのすぐ前が道路になっているのだが、彼女の部屋の下で道は東に折れ、さらに20メートルほど行ったところで南に曲がるクランクになっている。
彼女のアパートの右隣は2階建ての民家が道に面して建っていて、アパートとその家の間はコンクリートの塀で仕切られ、人が何人も入れるような隙間はない。
仮に入っていったとしても、その先は裏の民家の壁で行き止まりになっていて通り抜け出来ないのだ。
なのにその音は部屋の窓の下を通り過ぎ、そのまま隣家とアパートの間を直進し裏の家の方向にだんだん遠ざかって行くように消える。
しばらくするとまた北の方から音がしてくる。それがさっきから何度も繰り返されているのだ。
気になりだすと音の正体を確かめたくなったが、外を見ようかどうかすごく迷った。
何となく嫌な感じがして怖かったそうだ。しかし音はいつまでも続きそうで、このままでは気になって眠れない。彼女はベッドから起き上がりカーテンを開け窓のロックを外した。
外はすごく寒い。窓を開けて覗くと街灯の明かりに照らされて、前の道は思いのほか明るかったそうだ。
しかし路上に音の元になっているようなものは何もなかった。
が、依然手を叩くような音はしている。窓から体を乗り出して見回してみた。
音はちょうど部屋の前を行きすぎようとしている感じ。
「パン…バンッ!…ドンッ!!」
急に音が大きくなった。
同時に小さいものが彼女の顔の横にヒュッと飛んで来た。
茶色く見えたので初め鳥と思ったそうだ。だが違った。
赤茶けた髪の毛の固まりだった。
とっさに彼女は窓から顔を引っ込めてカーテンを閉めた。
窓は開きっぱなしだが、そうするのが精一杯だったそうだ。
「どぉおおん!…どぉおおおん!…」
音はどんどん大きくなって今度はずっと動かない。
彼女はパニックになって、ものすごく怖いのに窓のそばを動けなくなってしまった。
ずいぶん長い時間が経ったように感じたらしい。
外が騒がしくなって、人の気配がした。何か叫んでいるような声もする。
(ああ、やっぱり音がしてたのみんな気がついていたんだ。)
ふっ、と体が動いた。とたんにきな臭い匂いがした。
驚いてカーテンを開けると真っ黒い煙が流れて、人が前の道に集まって騒いでいる。
「早くそこ出なさい!火事!危ないから!」
見ると同じアパートの住人が着の身着のままで逃げ出している。
彼女も慌てて外に出た。
火元は裏の家で全焼。火を消そうとした家の人が左半身に大やけどを負って後に亡くなったそうだ。
失火の原因はストーブの火の不始末らしいが、彼女はきっとあの得体の知れない音が火事に関係していると言う。
あまりにもマジな顔で言うので、その話を聞いたときは本当に気味が悪かった。
彼女はその後すぐその部屋を引っ越した。
もうあの部屋のある沿線には近寄りたくないと言う。
春先、相棒とふたりで沢の水質を調査するため山道を進んでいた。
町からそう遠くない低い山ではあるが、辺りには雪が残り空気も冷たい。
ふと、相棒が足を止めた。
どうしたんだ、と尋ねる間もなく、相棒は『向こう』といったふうに顎をしゃくる。
見ると、十数メートル程先の低い木の枝に手が乗っている。肘から先だけだ。
しかもその手は、おいで、おいで、をしている。
さて、どうしようか。戻りたい。でも仕事はまだまだ終わらない。
結局、(何も見たい、知らない!)と強引に突っ切ることにした。
ふたりで駆け抜ける。
その下まで来たとき、木からパサリと何かが落ちた。
反射的に振り向く。
それは、ただのゴム手袋であった。淡いピンク色が丁度人間の肌の色に
見えたようだ。おそらく、山菜取りに来た人が忘れていったのであろう。
しかし、手袋は木に引っかかっていたのではなく、枝の上に乗っていた。
手先を上にして。しかも、そよ風ひとつ吹いていなかった。
狐にでもからかわれたようだと思ったという。
あんまり怖くはないですが、小学生の頃の思い出話。
家から歩いて10分ぐらいのところに、小さな山があった。
今思うと「山」なんて呼ぶには小さすぎたが、小さいなりに草木が生い茂り、小学生の探検ごっこにはもってこいだった。
ある夏の日、一人でそこに虫取りに行ったときのこと。
いつも通る小道を登っている途中、ふと脇の方にのびている細い獣道のような道が目に入った。
「あれ?こんな分かれ道、前来た時あったかな?」と思ったが、どこにつながっているのか興味が湧き、そちらに進路を取った。
5分ぐらい歩いただろうか。その道は古い石作りの門の前で終わっていた。
苔むした門には扉はなく、向こう側には手前の獣道とは明らかに違う石畳の道がのびている。その先は一際深い茂みで、中に何があるのか全く見えない。
「こんなところに家とかあるのかな?」と門に近づいたその時、茂みの中から雪のように真っ白な猫がするりと現れて、石畳の右端に座ると私の顔を見て「ニャー」と鳴いた。
すると今度は白黒のぶち猫がやってきて、同じように石畳の左端に座り、私に向かって「ニャー」と鳴く。
なんだなんだと思っていると、次には三毛猫が出てきて、最初の白い猫の奥に並んで「ニャー」。続いて真っ黒い猫が出てきて、ぶち猫の奥に並んで「ニャー」。
そこまで見た時点でなんだか怖くなり、振り向かずに一目散に逃げ帰った。
その後、友人達と何度もその山を訪れたが、あの門に続く獣道はどうしても見つからなかった。
あの猫たちは私を門の奥に招き入れようとしていたように思えるのだが、あの門の向こう側には一体何があったのだろう。
猫たちはみんなふっくらとして毛艶もよく、野良には見えなかった。
怖くも不思議でも面白くもないけどなんか変な気がした話。
うろ覚えだし、学歴も低く文章もまともに書けない癖に長文でゴメン。
7、8年前かなぁ。京都人の俺はバイクで南の方へあてのないツーリングに出かけた。
国道とか走るのは嫌いなんで山ん中の道とかを地図見ながら走ってたら、
山地の更に山奥にぽつんとあるお寺を地図に見つけた。「行ってみよう」
行ってみたら普通に整備はされてるけど誰もいなくて看板には「山伏の修行場」
みたいな事が書いてあって、馬鹿な俺は「面白そー。行ってみよー。」
てな感じで行きだした。ジーパン、Tシャツ、スニーカー。持ち物無しで。
歩き始めるとすぐに道端にお花が供えてあって、馬鹿は「神さんかな?」と思い一礼。
その後中年夫婦が結構な装備で歩いているのを小走りにぶち抜く。
んで鎖なんかを使いながら急な岩場なんかをなんも考えず楽しく谷に降りていく。
(そのコースは山の頂上→谷底→山の頂上ってかんじ)
んで谷に降りたら滝と川があって、顔を川で洗ったらいきなりなぜか
耳のピアスが落ちる。んでそれを必死に川の中で探しているとさっきの中年夫婦
が正規ルートを歩いていて抜かれたのが遠くに見えた。
「うわ、抜かれた」(馬鹿だね 笑) と焦って下を見ると
不思議な事にいきなり目の前に出てきた。キャッチ(耳の裏の留め金)も同じ場所に。
ありえない。キャッチも同じ場所になんて。しかも石だらけの川底で。
まぁでも馬鹿は深く考えず「おお、ラッキー。神さんありがとー」
一応川と山の神さんに感謝で礼をする。
そして急いで夫婦を追いかける、また花がある。会釈だけする。
しばらくすると後姿が見えた。「よし、負けへんでー」
と、とたんに体がオカシイ。力が入らない。むっちゃ元気なのに。
岩をよじ登り、坂道を四つんばいで上がっても追いつけるはずなのに
無理。でも絶対視界から消えない。一定距離を保ってしまう。
そしてデカイ岩があってその上にたどり着く。スゴイ絶景。
でも落ちたら死ぬ。そこで急に眩暈が。クラクラ~。
そしたらなんか後ろに引っ張られた。助けてくれたみたいに。
不思議な気持ちになりながらも無事寺に到着。二時間くらいかかったかな?
そしたらそこに中年夫婦がいて話かけたら。こんな感じでした。要約。
「自分、すごいなぁ。その格好。危ないで。」「そうですねぇ、通りがかって
なんとなく入ってみたんですけど僕、馬鹿ですよねぇ」
「せやなぁ。お花ぎょうさん供えてあったやろ?皆亡くなってるんやでぇ」
「・・・神さんやと思うてました」「ワハハ、手ぇ合わしといたかぁ?」
「ええ」「それで自分は無事に帰ってこれたんとちゃうか?
亡くなった人を勘違いでも神さんとしてお祈りしたんやし」
「そんなもんですかねぇ・・・」「ワハハ、とにかく無事でよかった」
まぁ一定距離だったのは僕の疲れや、夫婦が気使ってくれてたのかもしれませんが、
ピアスと背中を引っ張られたのはやはり不思議でした。
んでそこで数年後、孫とお爺ちゃんが登山?し、お爺ちゃんが滑落。
そして孫が助けに呼びに戻る途中、滑落して死亡。
お爺ちゃんは無事家族の探索願いで助かる。
という話が確かあったような・・・心からご冥福をお祈りいたします。
先月、旦那と二人で北海道一周旅行をしたんです。
なんせ、貧乏なのと行き当たりバッタリなんで、ワンボックスの車の後部席に布団を用意して公共の駐車場で泊まる、って感じの旅でした。
温泉巡りも目的の一つだったから、立ち寄り温泉とか探しながらね。
最近はけっこういい温泉施設が出来てて困る事はそんなに無かったんだけど、南富良野のあたりは温泉が無くて「今日は風呂は入れないかな~」って思ってたら【観光案内所】を発見。
近隣施設のパンフレットで、近くの「ナントカ国民保養施設」(忘れてしまった。。)にお風呂があり電話をしたらまだOKだったんで、そのTEL番号をナビで場所を探し目的地に登録して急いで出発しました。
ナビに指図されるまま山道をどんどん登って言ったんだけど、なんだか道が細~くなってきて「あっ!あれかな?」って思った建物は近付いてみると火葬場だったので二人とも無言でスルー。。。
しばらく行くと登り道が終わり「あっ!ひらけた所に出た」と思ったらお墓だったんです。
するとそこでナビが「目的地付近でーす」とか言いやがって、おかしいやら怖いやらで…
行き止まりだったのでお墓の中でUターンして【観光案内所】まで戻り、地図で確認すると
方向が全然違うし距離もかなりありました。
ナビ!どうした?!
怖くないのに長くてごめんなさいね。
職場の先輩から聞いた話をします。
怖くは無いかな?
ある晩、床についたら畳を歩いてくるモノが居たんだそうです。
先輩は金縛りでもう動けなくて、だんだん近づいて来るのがわかったそうです。
そして、その歩いて来た人物は、先輩の上に座りました。
というか乗っかってきた(笑)。
そのとき、その感触から、先輩は「あ、これ女だな。」と思ったそうです。
それからしばらく経ったある日、その先輩は地元が仙台なんですが、国分町(仙台最大の繁華街)を仲間と飲み歩いていました。
向かって行く雑踏の中に先輩はある女を見つけます。
「ん・・・見たことあるな。」と思って思い出そうとしても思い出せない。
彼女と距離が狭まったとき、あ!、と思った瞬間、その女が先輩の方を見て、「よくわかったわね。」と一言、言ったそうです。
あの女はこの世の者では無いんじゃないか、と先輩は言っていました。
実話です。
これは、ある小さな美術館常駐警備者からの報告
季節はまさに今頃、ちょっと気になる警備報告書
Aさんの報告書
「異常なく業務終了」
Bさんの報告書
「体調不良で早退。詳細は口頭で報告します」
信用問題にかかわる様な事があったのに管制に報告が無いのは大問題
Bさんを会社に呼び詳細を問いつめてみた
その時彼は防災センターで警備報告書を用意していたそうだ
チラっと駐車場防犯カメラに何か写った気がした
見るとカメラの1つに人影が写ってる
車上泥棒?
何にせよ敷地への不法侵入
人影は停まっている
職員の車そっちのけでカメラを気にしているように見えたそうだ
すぐに無線で館外巡回中のAさんに無線で指示
いまや人影は異常なまでにカメラに顔を近づけまるで防災センターを覗きこもうとするかのように目をカメラに押し付けている…
そこにAさんからの無線がはいった
「え~駐車場人影ありません。何番カメラでしょうか?どうぞ」
異常な映像が映し出されてるのは3番カメラ
しかし、3番カメラが写る4番には困惑するAさんしか写っていない…
BさんはAさんに体調不良を伝え、早退を決めたそうだ
もちろん嘘の可能性の方が高いわけでw
後日配置換えが行われたが、度々駐車場の人影報告がありそのつど、我々管制は上司にどう報告してよいやら悩まされた
ある日学校からの帰り道の公園にRちゃんが立っていた。
漏れが「あれ?Rちゃんどうしたの?」と聞くとRちゃんは少し困ったような顔をして「もう○○ちゃんと会えなくなっちゃうから会いに来たの」と言う。
「そっか。お家に帰ることになったんだね?」と言うと、Rちゃんは「うん。」と言って少し笑ったように思う。
「○○ちゃん。元気でね。」
それまで働いていた人が急にいなくなる事は日常的な事だったので、子供だった漏れは少しも変には思わずに「すぐ行っちゃうの?今日行くの?」と聞いた。
Rちゃんは「すぐは行かないけど。。。」とやっぱり困ったよう顔をしていたので漏れは「じゃあ、今日最後にお風呂一緒にはいろうね?」と約束して「じゃあ、家にランドセル置いて来る、先に行っててね」と駆けだした。
家に寄ってランドセル置いて、走って店まで行った記憶はある。
控え室に行くと、みんなが暗い顔してる。
「ねえ、どうしたの?」誰に聞いても聞いてもみんな口を閉ざしたままうつむいてる。
「変なの。。。お風呂はいろっと。ねえ?Rは?まだ帰ってないの?」
その瞬間みんなが堰を切ったように号泣しだした。
「○○ちゃん。。。Rちゃん。。。死んじゃったの」
「え?。。。」
だって、さっきそこで会って。
お風呂一緒にはいるって。約束。。。
Rはその前の晩、仕事が終わってみんなで寮に帰ったあと明け方に急にお腹が痛いといいだして、みんなで近所の外科に連れていったら、急性腹膜炎で即入院ということになり、昼前には亡くなったという。(あとで聞いた話)
その後の事は子供だった漏れにはわからないことだった。
葬式とかもあったとは思うのだが、出席できるわけでもなかった。
ただ、何日かして一人でお風呂に入っている時にRちゃんのことを思い出してわんわん泣き出してしまったのは憶えている。
すまん。全然怖くなかったね。。。